はみがき

まいにち、はみがきをする

ぼくが見てるきみの美しさ

感動を言葉にしたいのに言葉にできなくて、何も言えなくなってしまい、ただただ打ち震えて涙を流すみたいな場面が何度もあって、なすすべもない。本当に伝えたいくらい、あなたの姿や、あなたの言葉や、あなたが表現しようとするひとつひとつが美しいよって言いたい。だれにもわからなくてもわたしだけが知っている、あなたの美しさ。

「本当にすばらしい芸術作品は『この良さは自分にしかわからない』と思わせる」ということをどこかで読んだけれど、中学生のころにラジオで聴いた音楽もノートにつづった歌詞も、わたしにとってはそんな存在だった。この詩の美しさも、メロディーの切なさも、わたしだけにしかわからない。

実際はそんなことはなくて、素晴らしい作品はたくさんの人の心にとどいているし、今日だって誰かの胸を感動で打ち震えさせている。

でもさ、わたしはぜったい忘れないと思うよ。田舎の小さなライブハウスで聴いたライフイズパーティーも、最前列で涙が止まらなかった星を食べるも、ステージできらきらとかがやくあの人の姿も、わたしだけが知る特別な美しさだった。生きていくなかでたぶんほとんどのことは忘れていくけれど、でも、かならず、ぜったい。あの美しさにわたしは生かされているから。